トップ Profile オリジナル小説 二次創作トップ 頂き物・絵 頂き物・Text 掲示板 メール リンク ぶろぐ日記
黄金のプチねた#100大きくなあれ

「では始めます」
 そう言って、言峰薫は武器を手に取り頭上に掲げた。
 手にしているのは小ぶりの金槌(ハンマー)全体が銀色に輝いている。
「 ──── 告げる(セット)“メガトン・ハンマー” 起動・展開」
 薫が気合の声を上げ、魔力を強く流し込む。
 次の瞬間、小ぶりの金槌が一気に膨張し、銀色の本体がふわりと広がる。
 それはさながら糸がほどけるようであり、しかし描かれるのは絡まりあった幾何学模様。
 小さかった金槌は、スポンジ状のポリゴンフレーム(多角形構造支柱)となって大型のハンマーを形取る。
「投影(トレース)開始(オン)!」
 借り物の呪文を唱えると、ポリゴンフレームのスポンジ体に重金属(比重4以上)の塊が装填された。
「そして術式起動、エーテルハンマー!!!」
 でっかくなったハンマーの本体に「100t」の文字が浮ぶ。
「お約束(マンガ系)の力よー」
 世界の魔術基盤(今回はマンガ系です)から幻想(お約束)の力を呼び込んだ!
「どぉりゃぁぁああ!!!」

 ずごぉぉおおーん。クレーターが出来ました。

 ふぅ。薫は満足そうに額の汗をぬぐい取る。そしてニコッと微笑んだ。
「良い出来です」
「こんのぉ馬鹿弟子ィィィイイイー!!!」
 遠坂凛のスリッパ・ストラッシュが炸裂し、言峰薫は横方向に回転した。


あとがき
・メガトンハンマー。分類:魔術礼装(試験品)
 待機状態では小ぶりな金槌(ハンマー)であるが、起動すると構造がほどけポリゴンフレームを展開、全長数メートルの大型ハンマーをスポンジ状に形成する。
 これを基盤に投影魔術(正確には物質化(マテリアライゼーション)なのでしょう)を掛けて中身を補い、更に魔術基盤から概念(お約束)を呼び込み超重量を作り出す。
 まさに一撃必殺。
 チャージストライク。トリプルスタンプ。ムロフシスピンアタックなどの応用技があるに違いない。

 実は「ブーメランカッター」とセットで考案された試験用魔術礼装。
 二つ合わせて「干将莫耶オーバーエッヂ(仮)」の試験機。
 飛行魔術「火の鳥」と共鳴させ「自分の翼」と認識することで、軽やかに振り回せる超重量大型双剣になるはずだった。
 しかし質量維持に必要な魔力消費が大きく、魔力放出が使用不可能になる。
 また「剣で正面から打ち合うと死ぬだろ」という薫の嗜好により没。結局は図面上にしか存在しない。
2010.3/31th

トップ Profile オリジナル小説 二次創作トップ 頂き物・絵 頂き物・Text 掲示板 メール リンク ぶろぐ日記
inserted by FC2 system