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黄金のプチねた#21日溜まりの猫

 冬木教会居住棟の南面に言峰薫が現れた。抱えているのは洗濯物だ。タオルにシャツに下着類、小山となったそれらを運び干すのです。
 今日はとても良い天気。お日様の光が暖かく、草の匂いが鼻をくすぐり気持ち良い。

 視界の端に外人墓地が見えるのは、気にしないのがポイントです。

 物干しロープにハサミで留めて、あとは自然の風任せ。お昼過ぎには取り込もう。それにしても本当に暖かい。ポカポカとして気持ちいい。
 んーっ。と顎に指を当てて、少し薫は考えた。そしてポンと手を打って、フフンと歌い駆けていく。
 芝生のゴミを取り除き、持ち出してきたジャンボクッションを日当たりの良いところに置いてみる。そして薫はちょこんと座り、丸くなる。
 いいなこれ。
 このところ、少々立て込み忙しかった。たまには息抜きしなければ、脳にシワが寄ってしまうというものだ。時々わざとバカになり、溜め込まないのがコツである。
 つまりストレス溜まってます。誰のせいとは言わないが、今に見ていろあの二人。
 丸くなってぼんやりしてると、藪の向こうの輝く瞳と眼があった。
「あーっ、黒猫さんこんにちわーっ」
 時々目にする黒猫(野良)が、静かにこちらにやってくる。抜き足・差し足・忍び足。さすが猫です見事な歩法、あれを私も見習おう。
 既に少々、薫の脳(思考)も溶けている。恐るべしは太陽光、その温もりは幸せ光線に違いない。
 黒猫はそのままこちらに近づいて、薫の横で丸くなる。そしてそのままお昼寝タイム。たまには平和な言峰教会なのでした。


2008.4/19th
 猫は良い生き物だと思います。飼うなら犬ですが(おい)

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