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DDD簡易データベース・ファイル1「悪魔憑きについて」

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悪魔憑きの定義:病気としての定義悪魔憑きの症状悪魔憑きの三要素発生条件悪魔憑きの素?メカニズム本物の悪魔とは?アリカによる悪魔払いDDD社会での悪魔憑きの扱い

★悪魔憑きの定義:
本当に精神を病んだ者であり、人間やめた「超能力」者。人間には持ち得ない「機能」を発揮する。
ちなみに理解しがたい奇行に走ったから悪魔憑きというわけではない。


★病気としての定義:
 アゴニスタ異常症。レセプタクラッシュとも言われる突発的な精神障害。通称「悪魔憑き」
 うつ病、対人恐怖症と並ぶ現代病の一種として扱われる「流行病(はやりやまい)」
 あくまでも病気でありオカルト現象ではない。少々特別な精神障害の一つ。
 原因不明。治療不能、精神を狂わせ肉体を変化させる奇病。

 対処療法としては受容体刺激物を生産する内臓「患部」の切除、あるいは「新部」(人間にあらざる能力を発揮する機能そのものを指すが、この場合は機能を生み出す肉体の一部)を外科的に切除するという手法が取られる。
 しかしこの方法は比較的低レベルの悪魔憑きへの対処であり、重度の患者には適応が難しい。個人差がはっきりしているため治療法が手探りなためと、場合によっては「もう人間ではない」から。


★悪魔憑きの症状:
 精神面だけでなく肉体面にも異常が現れる。
 軽度:人格の変貌、自己の喪失。
 重度:強迫観念による自傷行為や自殺未遂を経て、周囲への敵意の発散。些細な感情で他人を傷付ける犯罪者となる。重度の悪魔憑きは精神だけでなく肉体も変貌させる。


★悪魔憑きの三要素:
・受容体刺激物(アゴニスト)を異常分泌させる「患部」
 (受容体を刺激する伝達物質を生み出す実在の内臓が形成される)
・それによって新しく生まれた機能である「新部」
 (内臓のような物的なものを指すのではない。機能、作用、性能、超能力といった「働き」を指す。下記の感情を生み出す環境を解決するための能力となる)
・患部を育て上げる原因であった「感情の暴走」
 この三つが現れた悪魔憑きは、もう人間としての構造を保っていない。

☆管理人が考えた悪魔憑きへの変化の流れの例:(あくまで妄想です)
・現実から目を逸らしたいとずっと思う人だった。(人として少々病んでいた)
・魔が差す。
・現実を正しく見られなくなる。現実は悪夢だと思うようになる。美しい夢の中に引きこもる。いつも夢の中に入られない。現実の否定と夢想空間の肯定。(悪魔による「弱さ」の肯定と育成、強化)
・夢を見たい、夢を写したい、夢が目の前にあればいいのに、ここは夢の中。(自己喪失)
・眼球が患部化。受容体刺激物を生み出す内蔵機能を持つ。(患部の形成)
・新部(機能としての超能力)は妄想の実体化による現実空間の浸食。この機能を発現するために両腕に百個の光る目玉のような腫瘍ができる(現実を視ないですむ機能)
・感情の暴走は、自分の世界への完璧な引き籠もりと侵入者への夢の世界の住人による殺戮行動。
 こんな感じかなぁ。でもこれは魔術的で強力すぎる。何か違うでしょう。

さらに整理してみた。
一:人として少々病んでいた。逃げや弱さを自己弁護する気質があった。
二:魔が差す(悪い空気「悪魔」? を吸い込む)
三:「悪魔」による「弱さ」の肯定と育成ならびに強化。社会性を失う。
四:患部の形成、受容体刺激物の過剰分泌。
五:新部の発生、超機能を発揮するための肉体変化。ただし新部とは「機能」を指す。
六:感情の暴走、あるいは自己肯定(自己弁護)による感情と行動の固定。
七:他者への攻撃行為。自分「だけ」を助けるための行為を繰り返す。
八:マトさんにボコられて、あるいは蜂の巣にされてオリガ病院に収監。
八’:アリカに悪魔払いされて精神的に大ダメージ、そして患部を切り取られ新部(機能)消失。正気を取り戻し、殺してくれればよかったのに、とか泣いて言いながら犯罪者として逮捕。でも多分オリガ病院行くんだろうな。患部は黒犬が美味しくいただく。社会復帰は絶望的だとか。
九:オリガ病院で治療。「新部」が機能を発揮していればA棟には既に入れないレベル。外科手術で患部と新部の切除が可能であるのならB棟へ。心が壊れてしまった場合はC棟で隔離。精神状態が安定しても患部と新部の切除が見込めないならやはりC棟。ただし隔離はされず割と自由に病院内を散策でき、場合によっては退院できる。強力すぎるA異常症患者ならD棟へ、最強クラス以外は多分D棟内で行方不明とか生死不明になるのだろう。


★発生条件:
 自動的には発症しない。人間が悪魔を育てる。
 この病気は感染者の環境が病んでいて、受け取る側の人間が病んでいなければ発症しない。
 二次感染のような腫瘍。
 精神病の流行病である悪魔憑きは、精神的な免疫力の低い者つまり心の弱い人間がかかりやすい。
 まず弱い人間にしか取り憑かない。
 しかしそれは心が弱いという前に患者の環境が弱まっているということらしい。精神は人の内にあるが外的要因によって変動する。
 よって家庭の事情、友人関係、社会的評価などといった自己の立ち位置の確立が犯された場合、足場の毒に立つ者が毒される如く、精神を病んで社会に適応できなくなる。ここは一般の精神病と同じ。
 環境が人間を育て、環境が人間を狂わせる。その弱くなった精神にこそ魔は宿る。


★悪魔憑きの素?
 嫌な空気。不吉な予感。暗がりに何かありそうな感じ。空気自体が嫌な感じで道ばたを歩いていると時々あるスモッグのような物。
 それに気付かずに通り過ぎると理由もなく感情が荒れてしまう、そんな空気。(アリカ談)


★メカニズム:
 脳細胞にある受容体は、神経の繋がりであるシナプスの間隙に放出される神経伝達物質を受け取ることで、脳内に情報・感情を作り出させる。
 この受容体の働きは、生命活動や感情の発生に作用する。
 何かをすれば、感情が生まれる。痛かったり、嬉しかったり、美味しかったり。
 つまり受容体の働きは人間を変化・成長させる種子となりうる。
 悪魔憑きとは、この脳の受容体に異常が起きた人間の総称。
 悪魔を実体のないウイルスプログラムに例えると、ウイルスを成長させるのは人間の感情。特に負の感情がウイルスを育てる。
 成長した悪魔(ウイルス)は神経伝達物質と受容体のシステムを狂わせる。
 悪魔憑きの患者は、神経伝達物質の過剰分泌によって受容体を傷付ける。
 そのあり方がアゴニスタと呼ばれる科学物質と受容体の結合に近い。
 アゴニスタという作用薬は神経毒のように致命的なダメージを受容体に与える。
 壊滅的なダメージを受けた受容体はその働きを狂わせて、人体のあり方をゆがませる。
 その毒を生み出す根本は「感情」で、受容体は自分を傷付ける神経伝達物質の放出を生み出す「感情」の発現を抑えるために、その感情を思わなくてもよくなるための「新機能」を人体に作り出す。

 簡単に言うと、脳の仕組みが少し偏屈になり、体のどこかに新しい内臓(もとからある内臓が性能変化する場合や、筋肉や皮膚といった生体部品が神経伝達物質の生産能力を持つことで「内臓」と認定される)が作られる。
 軽度では身体機能の強化や弱化、重度では体の機能が増えて見た目が変わる。


★本物の悪魔とは?:
 「悪魔という概念」は弱さの全肯定。弱さを温床にするため全力でその弱さを育てる。
 見失っているだけの社会性を、完全に失わせてしまう。心のブレーキを壊して感情の暴走を助長すると思われる。
 悪魔に取り憑かれた人間は、未来に対する予防線が張れなくなる。過去も未来もみえなくなる。今しか考えられない「怖い人」になっていくらしい。


★アリカによる悪魔払い(悪魔祓いにあらず!):
 悪魔と一緒に人間も壊す。まともな人間には戻れるが社会復帰は絶望的。
 カイエの感情で出来ているという左腕の義手「憎悪(仮名)ちゃん」によって行われる。
 見た目は黒い絹で覆われた石膏像のような動かない義手であるが、アリカの無くした左腕の付け根にぴったりと張り付く。ナイフなどで接合面を切断しないと離れない。
 アリカが「憎悪」の感情を持つことによって感覚が繋がり、義手は命を持ったかのように思うがままに動くようになる。
 そして「憎悪(仮名)ちゃん」を解放すると黒い腕は爆散し、燃え上がるように蠢く黒い怪物(あくま)のシルエット(一メートル大の黒い犬の姿)となって悪魔憑きに襲いかかる。多分アリカとはつながったままだろう。
 黒犬は薄っぺらい存在(影のように薄いのか存在感が薄いのかよく分からん)で、対象に張り付きごりごりと音を立てながら対象を端から丸呑みしていく。丸呑みにして食っていくと言っても肉を喰らうわけではなく「存在」を喰っているらしい。
 一割でも食われずに残っていれば、食う行為を止めてもらえれば食われたことはなかったことになるようである。食われたことがなかったことになっても、やられた方は大ショックである。
 黒犬は悪魔憑きの患部が好物のようだ。アリカがナイフで切り取った患部、これは肉を食っている。
 犬には眼が無く、装着者の視覚に頼って悪魔憑きを視ているらしい。のだが犬は盲目なので暗くても大丈夫だとか。切り離された状態では悪魔憑きを襲うことは無いようである。切り離されて少しすると腕の形に戻る。
 おそらくはカイエの部屋に時々いる盲目の黒犬と同一の存在。アリカに懐いている。
 石杖所在は左腕を根本から亡くしたが左腕の感覚は残ったままであり「架空の触覚は、同じ空想の怪物を許容する」とのことで、彼の腕は理想の悪魔使いとなりうるらしい。


★DDD社会での悪魔憑きの扱い:
 本物の悪魔憑きは多くない。正確なイメージが社会に伝わっていないため、精神病患者が悪魔憑きを自称するケースが少なくない。
 発症すると殆どが他者を傷つけるため犯罪者として逮捕されオリガ? キヌイ? という一カ所しかない研究施設(一応まっとうな病院)に収監される。
 一度でも入院したら退院後も他所の県に行くことを禁止され、監察官が付き定期報告の義務が生ずる。
 DDD1の時点ではごく少数の者しか退院して社会復帰した者はいない。
 多くは犯罪者として認知されており、病院に隔離されている者が大部分。

念のために宣言します。上の情報は、講談社BOX「DDD1」(Decoration,Disorder,Disconnection1)奈須きのこ著。の内容を管理人が好き勝手にまとめたものであり、間違っても現実の病気や事件とは関係のないものであります。また原作を正確に読み解けておらず間違えている可能性も大いにあります。

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